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2014第十二次瀬戸内カヤック横断隊レポート 吉村 健次

第12次瀬戸内カヤック横断隊レポート  
 吉村健次

12次は僕自身初めて全日程参加出来る事になり、また原君が満を持して隊長を務める隊であった為、特別に気持ちが昂っていた。
 だからと行って、妻と子供が迎えに来てくれる愛着のある祝島まで、どうしても行きたいわけでもなかった。ただその日一日を隊として、安全に進めれるだけ進めれば良いと思っていた。
その一日の積み重ねが、うまい事7日間集まれば、祝島までたどり着けるのだろうと。
 
今隊での出来事も様々あるけれど、僕が記しておきたい事だけを書こう。

● まきよ隊士と浩太郎隊士の転覆

横断隊に参加していて、初めてマジ転覆を見る。

直島と柏島の狭い海域で、まきよ隊士が速い潮流がぶつかっていた、長さ1~2メートルのブイに横から当たり転覆。明らかに危ない場所だと分かり、近くの隊員が大声をかけたものの間に合わず、転覆してしまった。
沈脱まで時間がかかりドキッとしたが、幸いその後のレスキューも平田隊士を中心にうまく出来た。隊のルート取りがブイに近すぎたと思う。

4日目大崎下島南側で起こった浩太郎隊士の転覆は、岬の先端で奥側から流れ込む潮流に流され、波の立つ不安定な場所で転覆。またもや沈脱に時間がかかり再びドキッとした。
手前の岩礁をさけてストリームインした時に、船のアングルが悪かったので、流され不安定になり転覆したのだろう。三澤隊士や本橋隊士等がレスキューしてくれた。

スキルが十分でないカヤッカーも、本人の意思で参加できる横断隊において、今回の2件の転覆から学ぶべき事は多い。せめて転覆してロールが出来ない場合は、すばやく沈脱する意識と準備を隊員が備えておくべきではなかろうか。
自分の命を守る事、仲間の命を守る事、自然遊びの大前提を忘れてはいけない。


● 浅瀬の向かい潮

たしか2日目豊島の南西付近を通過中、広い海域にも関わらず、突然きつい向かい潮が現れ、ほとんど進まなくなった。海の経験が浅い僕は左右どっちに向かえばここから脱出できるか考えているうちに、原隊長の指示で南側に進路を取り無事に通過出来た。なぜ広い海域で突然向かい潮が現れたのか考えていたら、村上隊士が海底が浅い場所で、潮が速くなる事を教えてくれた。
また3日目伯方島北側でも同じような事が起こった。
僕は向かい潮が一番弱い北側ルートを通っていたが、気が付くとおそらく流された隊員に合わせる為に、隊全体が南側に進路を変えていて、留まる自分と距離が開いてしまっていた。それに気が付き、隊が進む岬の裏側へ向かった。
普段漕いでいる川と、海ではフィールドの大きさが違うので、視野の広さをもっと身に着ける必要がある。

● 潜水艦と遭遇

倉橋島から海峡を渡る際、自衛隊の潜水艦が現れた。僕はここで2回目の遭遇。
隊士の多くは「カッコ良い」等と喜んだ様子で写真を撮る人もいた。
僕はカッコ良いと思わないし、みんなの様子を見て、違和感を覚えた。
この潜水艦は戦争の為の乗り物であり、「人が殺し合う」際に実用されるものであろう。
そこに美しさがあるのだろうか?

● 最終日のリーダー

最終日はリーダーを任された。室津半島の湯原海水浴場から祝島まで30キロ弱の行程。この日問題だったのが、午後から南風が強くなる予報が出ており、田ノ浦からの海峡横断を風が上がる前に渡りきりたいと考えていた。
出発は朝6時、ヘッドライトを点けて離陸。
スタート直後からまきよ隊士のペースが上がらなかったので、何とかみんなの想いを成就させるべく、祝島へ導きたい気持ちと葛藤があり、ギリギリの所で折り合いを付けながら漕いだ。
なぜか予想されていた南風が吹かず、追い風となる東風のおかげで順調に進む。
途中、カヤック同士の接触があり、ホーボー隊士の船が破損したにも関わらず、応急処置で航海を続けられたのは良かった。
幸運にも助けられ、予定より早く田ノ浦へ到着。原隊長から上関原発予定地である田ノ浦について説明してもらう。祝島島民中心に原発を止める為に、行動して来た人々のおかげで、今だに上関原発が立っていない。
もし反対運動が潰されていたら、この浜に核発電機が2基が立ち並び、美しい海は無く、瀬戸内カヤック横断隊も無かっただろう。
30年以上、原発に反対されている祝島の皆さんには心から感謝します。
さて、最後の海峡横断は鼻繰島を過ぎた辺りから徐々に波風が強くなり、祝島近くではかなり荒れていたが11時過ぎ無事に目的地祝島へ到着。
何度祝島へ辿り着いても、感動すると共にほっとする。
今回はまきよ隊士の頑張りと涙に感慨深いものがあった。

福島原発事故前までの横断隊は、原発についてどのような姿勢をとるべきか議論があった。僕は出発地もしくは目的地としてお世話になっている、祝島の人々の気持ちを無下にしながら漕ぐことは出来ない。
母なる海を守る事は、自然と共存して生きて行かなければならない人間にとって、当たり前の事。今横断隊では、原発に関して議論するまでもないくらい、意識が高い隊士が集まっていた事に関心した。

以上、僕の乱文はこれくらいにします。
お世話になった皆様ありがとうございます!
僕がリーダー時に毎回的確に補ってくれる、サブリーダー本橋隊士には特に感謝します。
そして、原隊長、初隊長で完漕おめでとう!これからの10年を楽しみにしています。
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2003年第一次瀬戸内カヤック横断隊からの記録を掲載しています。

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